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臨床に学ぶ会が開催されました。

平成28年6月5日(日)

プレゼンテーター:湯浅秀一さん
陰部神経絞扼性障害の症例発表でした。
治療点になる絞扼部位がいくつかあることが勉強になりました。

臨床相談:増田正人さん
五十肩(拘縮肩)の治療みなさんはどのようにしてますか?
運動鍼、関節運動療法など積極的な意見があり勉強になりました。

2016年06月17日

臨床に学ぶ会が開催されました。2016/10/2

平成28年10月2日(日)

臨床に学ぶ会が開催されました。

プレゼンター:佐野仁さん

症例:頭鳴り
臨床推論では心理社会的問題と意見が一致しました。
患者さんは向精神薬に抵抗を示しています。
どのように対応すればいいのか?とても考えさせられる症例でした。

 

 

 

2016年10月05日

臨床に学ぶ会2016/12/4 眼瞼けいれん・逆子

2016年12月4日(日)

 

プレゼンター:湯浅秀一さん
症例:左眼瞼けいれん 

 

「眼瞼けいれん」:目の周りが勝手にピクピクとけいれんすることで、非常に周りのひとの目も気になり、患者さん自身は大変な思いをします。ひどくなるとまぶたを開けることができなくなります。40歳以上の女性に多く、若年者では抗不安薬、化学物質に触れる機会があった人に多

く見られます。原因不明なものや、パーキンソン病が関係するもの、薬物によるものなどがあります。鍼灸治療は精査をしても異常がない機能性の場合に効果が期待できます。現代社会におけるさまざまなストレスが血液の流れを悪くしています。そのことも原因の一つだと思います。

 

プレゼンター:増田喜代美
症例:骨盤位(逆子)


 逆子といわれて体操などしていたが変化がない為、灸治療を試したいと来院されました。逆子の灸を3日連続施灸、それから3日間あいだを開け、2クールおこないました。その後超音波検査をした結果、逆子が改善しました。

 

「逆子の灸治療」:逆子の治療は妊娠30~36週が最も良いといわれています。それ以降は胎児が大きくなり、下がってくるので動きにくくなるようです。論文では70~90%の確率で成功していて、副作用の報告はありません。。灸をすると子宮筋の収縮に影響して、血行が改善され胎動を良くします。お母さんと胎児にやさしい治療です。
 

2016年12月06日

腰痛の症例を発表しました。

 2017年2月5日 臨床に学ぶ会で左側の腰、膝内側、足内側に痛みを感じる、46歳女性の症例を発表しました。腰椎椎間関節症、膝関節症と腰痛症の合併、大腿神経痛などが鑑別に挙がりました。検討の結果、「大腿神経痛による症状で、大腿神経から分かれている伏在神経に影響し膝内側や足内側に痛みが現れることがある。」と意見が一致しました。


症例 46歳女性、腰、膝、足の痛みで荷物を持つのがつらい

現病歴
  3か月前から徐々に、左腰部に凝った感じが現れた。原因は引っ越しで無理をした影響だと思っている。
 現在、朝の起き上がり動作がつらい。増悪因子は重い荷物を持つこと。
緩解因子は左側上の側臥位。随伴症状は前かがみをすると、左膝内側と足関節内側にジワーとした痛みが現れる。正座痛なし。跛行はない。自発痛・夜間痛なし。外傷歴なし。一般健康状態は良好。

身体診察
 大腿神経伸展テスト(+) 前屈痛(+) 後屈痛(+)
 圧痛は左気海兪、左大腸兪、左L3、L4椎間関節部に検出
 膝蓋腱反射(正常) アキレス腱反射(正常)

治療と経過
 腰部の消炎、鎮痛を目的に2週間で3回行い、緩解率は膝と足の痛みは10→0 腰の痛みは10→3
 
参考文献 名医に学ぶ 腰痛診療のコツ 菊池臣一著
      診断のつかない腰痛 仙腸関節の痛み 村上栄一著 

 

2017年02月09日

認知症の1症例を学びました。

2017年4月2日(日)臨床に学ぶ会


プレゼンター:小口政博さん
症例:87歳、男性、認知症およびパーキンソン症による抑うつ状態

 要介護3、日常生活自立度(寝たきり度)A1の患者さん。QOLの維持・増進を目的に訪問鍼灸を行っていました。経過中に抑うつ状態「目をつぶり黙り込んで、呼びかけに返答しない」が現れた為、前腕部・頭部・顔面部にローラー鍼、腹部に温灸器にて刺激を加えました。治療後、表情が穏やかになり言葉での応答ができるようになっています。
 ローラー鍼による刺激で脳血流が増加したと思われる症例でした。

 

認知症とツボ刺激
   認知症には
   中核症状「記憶障害・見当識障害・判断力の低下・実行機能障害」
   周辺症状「抑うつ状態・依存・不安・攻撃的行動・幻覚・妄想・睡眠障害・ 徘徊」
   があります。

   ツボ刺激は
   鍼を刺すことなく、撫でる程度の弱い刺激で皮膚を摩擦する手法で行います。
   周辺症状の改善・QOLの向上に期待ができます。

 

 

プレゼンター:佐野仁さん
症例:53歳、男性、腰の痛み

 4年前から徐々に増悪した腰痛が、1年前に激痛になり、ヘルニアと診断され3か月入院しました。退院後、腰痛で入院をしたことがショックで心療内科にかかっていました。現在、自動車から降りるときが痛み、また入院になるのかと考えてしまい不安な患者さんです。
 長引いている痛みがストレスになっている症例でした。
 

 

2017年04月04日

三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷

 臨床に学ぶ会を8月6日に開催しました。「三角線維軟骨複合体損傷」の症例検討、認知症症状、改善の実技など充実した勉強会になりました。


 症例検討の患者さんは、70代の男性、1か月前、特に思い当たる原因はなく、手首を捻る・小指側に曲げると左手首尺側(小指側)に痛みを感じました。

10日経っても変わらかったため、整形外科を受診し三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷と言われ、低周波・赤外線・マッサージをしています。灸治療も加えていますが、症状が変わっていません。

参加者からは、肩関節の動き確認して異常があれば肩関節を緩める。患部に小灸をする。前腕の筋緊張をはり治療で緩める。などアドバイスがありました。

当院の症例では前腕の筋緊張をはり治療で緩めて、患部に小灸をしました。治療効果は2週間に1回行い、6回の治療で緩解しています。

 

 「三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷は手関節尺側(小指側)の痛みが主な症状で、バイバイするように手を振る、フライパンを持ち上げる。また、ドアノブや蛇口をひねると痛みます。

原因は外傷ですが、特定できないこともあります。加齢性に三角線維複合体(TFCC)の穿孔もあるそうです。

鑑別しなければならないのは骨折や腱鞘炎です。手関節背側の腫脹や圧痛は尺側手根伸筋腱炎、舟状骨骨折のときに出てきます。腫脹や圧痛の部位を確認することが大切になります。

整形外科では、保存的治療(安静、サポーター、消炎鎮痛剤、注射)が有効なことが多く、3か月間様子をみてから詳しい検査に進むようです。

(参考文献:整形外科専門医を目指す ケースメゾット・アプローチ 手の外科)

2017年08月09日