頚や肩甲間部がこり腕や手がしびれる40代男性
症例
患者:40代、男性、会社員
主訴:右頚から肩甲間部にかけて凝り、右上腕部外側から親指と示指がしびれる。
現病歴:10数年前から、肩こりがあり時々マッサージを受けていた。
今回、2か月前から徐々に肩こりだけではなく、腕から指先がしびれるようになった。
現在、右頚から肩甲間部にかけて凝り、右上腕部外側から親指と示指がしびれる。上を向くとしびれは強くなりつらい。夕方に症状が強まる。下を向いていると楽。
普段、肘枕をしてテレビや読書をしている。外傷歴なし。
身体診察:右頚椎6・7番の傍らを押すと圧痛があり、右上腕部外側から親指と示指にしびれが再現する。
圧痛は右C6、C7、天柱、風池、肩外兪、膏肓、肩井、臑会、手の三里に認められる。右手母指、示指 触覚鈍麻(+)
鍼灸治療と経過:増悪因子が上を向くこと、右上腕部外側から親指と示指のしびれから「頚椎症性神経根症」と推測した。圧痛部位に鍼治療を5日に1回、9回目で痛みは80%軽減。その後、2週間に1回、4回おこない100%緩解した。
生活指導:肘枕は頚椎に負担をかけるので改善をお願いした。
頚椎症性神経根症の特徴
頚椎症性神経根症は頚椎での神経の圧迫で頚、肩、腕へ痛みやしびれを引き起こす疾患です。
頚を動かすとズキン、ズーンなどの痛みとしびれが現れます。日常生活ではうがいをする、高い
ところの物を取るなどの動作で誘発します。