歩くと殿部に痛みが放散する40代女性

症例:40代女性
主訴:腰殿部痛

現病歴:2~3年前から時々腰痛を感じたが、湿布をしていれば痛みは治まっていた。今回は、2週間前から腰痛が現れ湿布をしたが、治まらなかった。1週間前から殿部も痛くなった。

心配になり、整形外科を受診し、X線検査の結果は異常なしといわれた。営業で歩くので支障あるが休みたくない。仕事を続けながら治したい。

現在、右側の腰椎付近が痛み、歩行すると殿部に痛みが放散する。高い所の物を取る時、腰を反ると増悪する。横向きで休んでいれば痛みはない。

食欲あり、睡眠良好、大小便正常。

身体診察:
腰椎後屈痛(+) 前屈痛(-) 圧痛は右側の腰椎傍ら(L4/L5)、大腸兪に検出

治療と経過:「腰椎椎間関節性疼痛」と推測し、腰椎傍ら圧痛点、大腸兪、全身調節、等のツボ使い、鍼灸治療を行った。第2回7日目、前回の治療で腰・殿部痛は80%緩解。2~3週間に1度治療を継続し仕事を続けている。

腰椎椎間関節性疼痛の特徴
腰痛と殿部痛が特徴的ですが、ときに下肢痛および下肢のしびれを伴うことがあります。同一姿勢(たとえば台所仕事や長距離運転)で悪化し、軽く姿勢を変えるなどで軽減します。朝起床時

の痛みを訴えることが多く、動いているうちに痛みは軽減してきます。腰椎の後屈(腰を反る)により痛みが増強することが多く、腰椎傍に圧痛があります。


2018年04月16日